ノルウェー語のすすめ

若林博子

「ノルウェー語ってどんなの?」と問われるばかりか、「ノルウェー語?」といわれるほど、ノルウェー語は、他の北欧語と比較してもマイナーな言語である。 そんな見たことも、聞いたこともないノルウェー語を学ぶには・・・ということで、ここでは、初めてノルウェー語に触れる人のために、いくつかのテクニックを紹介したい。

  1. リスニングから−リズムを掴む
    こんなこと、今更いわれるまでもないと思われるかもしれないが、やっぱり強調したい。日常の中で、耳にすることのない言語だからこそ、 ノルウェー語とはどのようなものなのか、“リズム”を感じ取ることから始める。そして、耳で慣れていく。英語の発音から考えると、考えられない発音をするものや、 表記されていても無音のものがある。たとえば、「jeg」(=私)は、「ヤイ」と読むし、「hva」(=何)は、「ヴァ」と読む。 そのため、CD付きの本であれば、本を開く前に、何を言っているのだかわからなくても、とにかく“聞く”。 「本を開きたーい」という誘惑に負けず、何度も何度も“聞く”。全部を聞き取ることができなくても、何かしか、耳に残る単語があるはず。 それを書きとめながら聞いていく。その耳に残った単語こそ、貴方が、はじめて覚えたノルウェー語ということになる。
  2. 本を開く
    ここで、ようやく本を開く。そして、声に出して読んでみる。この“声に出して読む“ことが、大切。そのとき注意したいことは、読みがなをふることである。 たとえば、先にもあげた「hva」は、「バ」ではなく「ヴァ」である。「vin」(=ワイン)は、「ビン」ではなく「ヴィン」である。 読みがなをカタカナでふることはあまりよくないとされているが、初学者がノルウェー語の発音の違いを確認するために、 「v」と「b」や「l」と「r」などの違いがわかるようにカタカナで追記するのはわるいことではないだろう。 外国語を学ぶ時にすすめられることとして、大きく声で読むということがある。ノルウェー語では、それが特に必要な練習になる。 なにしろノルウェー人は北欧人の中でも背が高いほうだ。ノルウェー人と話すときは、2階にいる人と話すような気持ちならなくてはならない。 私たち日本人は背丈を考えると、ノルウェー人の耳の位置は遙か上にある。話すときノルウェー人は身体を半分に折って前かがみなり、 日本人はせいいっぱい背伸びをしてかつ大きな声で話さなければならないのである。

ということでノルウェー語を読むときにお勧めしたい読み方は、謳うようにアップダウン激しく読むこと。 ただ、平らにまっすぐ(「−」←こんな感じ)に読むのではなく、強く読むところは強く読み上下に読む(「〜」←こんな感じ)。 「そんないい加減な」といわれるかもしれないが、大げさでも、そのようにして読むとノルウェー語っぽくなる。

さて、ノルウェー語を始めたいと思っても、日本語で書かれたノルウェー語入門書は非常に少ないのが現状。 しかし最近になって肩を張らずに読める初学者用のノルウェー語本もチラホラ刊行され始めた。お勧めしたいのは、前ページに掲げてある、 北欧留学情報センター初代ノルウェー語日本人講師の青木順子さんが書いた『語学王ノルウェー語』(三修社)。 カタカナ表記、CD付きで基礎的な文法の解説もある。非常にとっつきやすい編集になっている。また大学書林刊行の『英語対照ノルウェー語会話』(清水育男著)も、 おすすめだ。値段も2200円と安い。カタカナ表記もしてある。ただしCD,テープ等がついていない。 またノルウェー本国でも、CD付きの初学者向き語学書がでている。少し覚えたら、現地からそれらを取り寄せて練習するほうが上達するには効果的かもしれない。

以上、ノルウェー語の学び方を説明してきたが、「こんな説明で本当にノルウェー語を話せるようになるのか」と、疑いたくなるかもしれない。 もちろん、これらは、一参考例であり、自分にあった学び方は、100人いれば100通りあるだろう。これらが参考になれば幸いである。

Lykke til !(Good luck!)

【若林博子】

聖学院大学卒
ノルウェー語講師
著書に『旅の指さし会話帳 ノルウェー語』(情報センター出版局)